今月のお知らせ1は、2026 ASMS における発表内容についてです。
今月の論文は、有酸素運動後のヒト骨格筋に対するオレウロペイン含有オリーブ葉エキスの効果についての研究です。
今月のお知らせ2は、BSPR 2026およびIMSC 2026についてです。
Mascotニューズレターのバックナンバーはこのページ(英語版、日本語版)からご覧いただけます。ご一読の上、ご意見・ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
Matrix Scienceは、今年5月31日から6月4日までカリフォルニア州サンディエゴで開催されるASMS 2026に出展いたします。ブース番号616へ是非お立ち寄りください。
弊社では、MascotにおけるDIAデータ対応の最終調整に尽力してまいりました。ASMS 2026では実際のデータを用いたMascot DIAに関する3つのポスター発表を行います。
Mascot DIA introduces probabilistic scoring to spectrum-centric analysis of DIA data.
発表者:Ville Koskinen
Thursday 3 June, Informatics: Peptide ID and Quantification.
Mascot DIA enables direct comparison of DDA and DIA identification and quantitation results.
発表者 : Patrick Emery
Thursday 3 June, Informatics: Peptide ID and Quantification.
Overcoming Peptide-Centric DIA Limitations: Discovering Unsuspected Modifications in Narrow-Window DIA Using Mascot Error Tolerant Search.
発表者 : Richard Jacob
Thursday 3 June,Peptides: PTM Identification
Clément Lanfranchi, Alba Moreno-Asso, Astrid M. H. Horstman, Sara Mistro, Eugenia Migliavacca, Ornella Cominetti, Jens Stolte, Sylviane Métairon, Aurélie Hermant, Ane Laura Pedersen, Loïc Dayon, Umberto De Marchi, Jérôme N. Feige, Nadège Zanou, Nicolas Place
J Physiol,604: 3802-3824 (2026), doi:10.1113/JP290316
心肺機能の低下はいくつかの慢性疾患と関連しており、その多くは定期的な有酸素運動によって発症を遅らせたり予防したりすることができます。その中でも効果的な運動ルーチンとして、中強度連続運動(MICE)とスプリントインターバル運動(SIE)の2つが挙げられます。SIEは運動負荷が低く実施時間も短いにもかかわらず、MICEと同等かそれ以上の効果があることが示唆されています。これはピルビン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)の活性化につながるミトコンドリア代謝の違いに一部起因しています。著者らは、オリーブ葉エキス(OLE)由来の天然ポリフェノールであるオレウロペインを投与することで、PDHが活性化されミトコンドリアの適応が促進される、という仮説を立て、検証しました。
著者らは、健常な被験者がプラセボまたはOLEsサプリメントを摂取しながら、MICEまたはSIEのルーチンを行うクロスオーバー二重盲検試験を実施しました。運動前、直後、および24時間後に筋生検を採取し、プラセボ群のサンプルにはTMT-6plex標識を行いました。ペプチドおよびタンパク質の同定にはMascot Server 2.8を使用し、その後Scaffold Q+ 5で以降の解析を行いました。 同定された1497種類のタンパク質のうち、MICEでは運動直後に174種類のタンパク質の発現レベルに変化を生じ、24時間後のサンプルにも4種類のタンパク質の発現レベルに変化をもたらしたことが示されました。一方SIEは運動直後に15種類のタンパク質レベルに変化をもたらしましたが、24時間後にも残っているような変化は見られませんでした。MICEおよびSIEの直後、最も発現が上昇した代謝経路は免疫および炎症反応でしたが、一方でミトコンドリア関連の代謝経路は多少発現レベルが低下していました。これは高強度運動後のミトコンドリア呼吸能の低下について以前に報告された内容と一致しています。続いてOLEの使用効果について、RNAseqを用いて調査しました。その結果MICEおよびSIE後のミトコンドリアおよび炎症反応への影響が明らかになりましたが、PDH活性の増加についてはMICE後のみに認められました。
6月のASMS終了後、7月13日から15日にケンブリッジにて開催されるBSPR 2026に展示参加いたします。会議の登録締め切りは6月22日ですので、お早めにBSPR登録ポータルからお申し込みください。
8月はフランス・リヨンで開催されるIMSC 2026にて出展いたします。8月22日~28日の会期中、ブース番号40にて皆様をお待ちしております。ぜひお立ち寄りいただき、Mascotの最新バージョンのデモをご覧ください。
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